短編・人質羞恥露出2

 武装兵の中には、ビデオカメラを回している者も居た。
 その映像で何をするつもりなのかは分からなかったが、今後の私の人生にどのような影響が出るのかを想像するだけで目眩がしそうだった。
 しかしそれは将来的な問題に過ぎない。現在直面している命の危機に比べれば大したことはない。
 そのことを思い知らされたのは、さらにひとりが射殺された時だ。
 ほんの一瞬で、残り5人が4人になった。私たちの命がどれほど軽いか証明しているかのようだった。
 裏でどういうやりとりがあって武装集団のリーダーがこのような決断を下したのか、それは不明だ。分かっているのは、もう私も他の令嬢も殺すことが決まったということだけ。

 さっきから荒い呼吸音が耳に直接届いていた。誰かが耳元で息をしているのではないかと思ったが、勘違いだった。荒々しい呼吸をしているのは私自身だったのである。
 それに気付いた途端、余計に息が苦しくなってきた。立っているのも辛く感じた。
 けれど姿勢を崩すわけにはいかない。言うことを聞かないと射殺されてしまうから……。
 そこまで考えると私は混乱しそうになった。このまま後頭部で手を組んで立っていても殺されるだけなのに、それでも黙って屈辱のポーズを取り続ける私はなんなのだろう。何か手があるのに見逃しているのではないだろうか。
 でもどうすれば良いか分からない。頭の中が真っ白で考えがまとまらない。

 オシッコの臭いがして私は我に返った。
 漏らしたのは私ではない。隣の令嬢だ。かなり勢い良く放尿しているようで、水音がはっきりと聞こえた。
 そんな中、乾いた銃声が体育館に響き渡り、4人が3人になった。
 あらかじめ武装集団に言い含められているおかげで、悲鳴を上げる者は誰も居なかった。
 隣の水音も止むと体育館が静まり返った。
 無音の中で再び銃声。3人が2人になった。

 次に銃を頭に突き付けられたのは私だった。
 隣の放尿娘は最後らしい。端から順番に射殺されているのだから、並び順通りなのだが、しかし私にはどうにも納得がいかなかった。最も家柄が良い上に抜群の知能を有するこの私が、5人中4番目なんていう中途半端な順番で殺されて良いはずがない。これではまるで、私という存在が5人の中に埋もれているかのようではないか。武装集団からすれば5人という固まりにしか見えていないとでも言うのだろうか。

 私にはもっと相応しい扱いがある。
 そう抗議しようとしたが、太ももに温かい液体の感触がして私は硬直した。
 両方の太ももを伝い落ちていく液体が何なのか、それを察するのに時間はいらなかった。水音が裏付けていた。
 全校生徒の前で股間を丸出しにしているだけでなく、放尿姿まで晒している。現状を認識すると血の気が引くのを感じた。すぐに全身が焼けるように熱くなるであろうことが想像できた。
 しかし身体が次の反応を示すことはなかった。その前に銃声が聞こえた。
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