新入部員いじめ4 腫れ上がったお尻

 金属バットを1年生のお尻に叩き付けると、私の手に、重い感触が伝わってきた。練習の一環として前に何度かタイヤを打ったことがあるけれど、その時の感じに近かった。人間の身体なんて、タイヤに比べれば柔らかく脆いものだと思うが、1年生がしっかりと踏ん張っているせいか、それなりの反動が返ってくる。
 私は素早く構え直して、またすぐにバットを振った。そうしないと、3年生に何を言われるか分からないのだ。
 インパクトの瞬間、衝撃音が鳴った。体育館の端から端まで届くくらいの、大きな音だ。
 生尻へのケツバットに相当な威力があることは、音だけを聞いても分かることだが、痛々しく腫れ上がっている1年生のお尻は、その凄まじさをさらに分かりやすく教えてくれた。

 1年生たちは、どれだけ叩かれてもお尻を突き出し続けていた。見ているのも辛いような光景だった。
 本当にこんなことをしていていいのか、と私はわずかに躊躇したが、すぐに思い直した。こうするより他はない。限られた練習場所を、大勢の1年生で埋め尽くすわけにはいかない。少なくとも1年生の半分は追い出さなければならない。だから、これは仕方のないこと。そう自分に言い聞かせながら、バットを振る。

 1年生たちの心中は様々だったろう。どんな目に遭ってもこの女子ソフトボール部にしがみつこうと決意している子もいれば、すでに退部を心に決めている子もいただろう。
 辞めるにしても、この場で退部を宣言して立ち去るなんてできるはずはなく、とにかくも今日だけはこのまま乗り切るしかない。
 こんなことになるのなら最初から入部しなければ良かった、と後悔に身を切られながら必死にお尻を差し出している子もたくさんいるのだと思うと、私は、何とも言えない気持ちになった。

 しかし、一方で、別の感情も湧き上がってきた。
 泣きながらお尻叩きを受けている1年生たち。怒鳴り付けられ慌てて体勢を立て直す1年生たち。理不尽に黙って耐えるしかない1年生たち。
 叩く側から彼女たちを見ていると、心の奥底から愉悦が込み上げてくるのを抑えられなかった。支配する側の優越感、というやつだろうか。
 一方的な罵倒や一方的な暴力は、恥さえ感じなければ、とても甘美なことだった。快感と言っても良いかもしれない。唯一それを抑止し得る恥という感情は、この場の異様な雰囲気が薄めてくれた。
 1年生への同情心と、理不尽を強いることへの抵抗感も、バットを叩き込むたびに小さくなっていく。叩かれる側から叩く側に回ったことへ慣れ始めているのだ。
 最初からスパンキングを楽しんでいた2年生が半分くらいしか居なかったのに対し、3年生はほぼ全員が最初から楽しんでいたが、その理由は、つまりそういうことなのだろう。別に2年生の半分がまともな性格をしていたわけではなく、単に、楽しみ方を知らなかっただけ。慣れてしまえば、みんな同じ。
 私も、気付いたら夢中でバットを振っていた。
 無抵抗の1年生にスパンキングしているうちに、気分が高揚してきて、バットを持つ手にますます力が入ったのだった。
 途中でまた3年生と交代することになった時は、まだ叩き足りないのに、と不満を覚えるほど熱くなっていた。
 3年生が体力を使い果たし、再び私たち2年生に出番が回ってきた時、戸惑いの表情を浮かべている子はもう2年生の中には居なかった。私たちは、威勢良く返事をしてバットを受け取り、1年生の尻をぶっ叩いていった。

 次の日、部室に集合した1年生の数は、前日の3割くらいになっていた。
 私たち上級生は、顧問の先生にお説教をされたけれど、それだけだった。謹慎処分とかは一切なし。奇麗事を吐いていた先生も、内心では困っていたようだ。
 1年生たちのお尻は、朝起きたら、スパンキングの直後よりも腫れ上がっていたらしい。あまりに痛がるので、グラウンド整備も球拾いもできず、仕方ないので、その日の練習では1年生たちを部室でずっと立たせておいた。ブルマに締め付けられるのも辛いと言うから、立たせている間、ブルマとパンツを膝まで下ろした状態にさせた。陰毛丸出しで直立しているのは恥ずかしいに決まっているが、それでも、お尻を解放された状態になったことは、どうやら彼女たちにとっては有り難かったようだ。

 その翌日から、1年生たちは、へっぴり腰ながらもなんとか練習ができるようになった。
 1年生が復帰してきても、人数が3割にまで減っていると、練習設備が圧迫されることはなく、私たち上級生は伸び伸びと練習できた。
 めでたしめでたし。
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