女子高生痴漢 2話 無抵抗
最初は信じられなかった。初めて痴漢をされて、振り向いた時、権藤先生の顔を見ても、似ているだけの別人なのではないかと思ったくらいだ。権藤先生なら性犯罪に走っても何ら不思議ではないというか、むしろ納得してしまうくらいだけれど、それにしたって、電車内での痴漢はないんじゃないか、と思った。自分の生徒に痴漢なんかしたら、すぐに捕まってしまう可能性が高いはず。だから信じられなかった。
その日から、毎週1回、月曜日の下校時にあたしは痴漢された。
何度もされているうちに、あたしは悟った。権藤先生は、捕まる可能性は低いと踏んだから痴漢行為をしているのだ。
同じ学校の生徒が居なくなるのを待ってから痴漢を始めていることからそれが窺えた。
それに、あたしは大人しい生徒だし。
気軽に話ができる友達は、クラスにふたりしかいないし、そのふたりとも、学校の外で遊んだことなんて数えるほどしかない。
休みの日はあたしはいつも自分の部屋で勉強をしていた。特に勉強が好きというわけではないし、何か目標があるわけでもない。将来は男に負けずバリバリ働きたいとか思っているわけでもない。ただ、現在の成績を維持するためには勉強をしないわけにはいかないというだけのことだった。
意味もなく勉強の毎日を送った代償として、中学生の頃に眼鏡を掛けるようになったのが、また権藤先生に付け入られる余地を作ってしまったのかもしれない。眼鏡を掛けている少女とか、見た目は気弱そうだから。
いくら勉強しても視力が落ちない人もいるらしいけれど、羨ましい限りだ。まあ、それは今ここではあまり関係のない話か。
とにかく、大人しい眼鏡女子高生であるがために、あたしはこうして権藤先生に目を付けられ、お尻を触られているのだった。
実際、権藤先生の見立ては正しい。あたしは何をされても大声を上げることなんてできない。痴漢されているから助けてください、だなんて、そんな恥ずかしいことを言えるはずはない。というか、痴漢されていること自体が恥ずかしい。電車に乗り合わせている周りの人に知られたくなんかないし、お尻を触られているところを見られるのはもっと嫌だ。だからあたしは黙っているしかない。権藤先生が飽きるのを待つしかない。
権藤先生がうちの学校の教師であることは初めから知っていたので、一度だけ、「や、やめてください……」と後ろに陣取っていた権藤先生に言ったことがあるのだけれど、当然のように無視された。
それどころか、あたしの言葉は、権藤先生をむしろ増長させることになった。なんだやっぱりこの程度のリアクションしか取れないのか、と思われてしまったのだろう。
あたしとしても、そう何度も「やめてください」と言うのは抵抗があった。同じことをしつこくするのは苦手だ。それがたとえ、正当な権利の元であったとしても。
その日から、毎週1回、月曜日の下校時にあたしは痴漢された。
何度もされているうちに、あたしは悟った。権藤先生は、捕まる可能性は低いと踏んだから痴漢行為をしているのだ。
同じ学校の生徒が居なくなるのを待ってから痴漢を始めていることからそれが窺えた。
それに、あたしは大人しい生徒だし。
気軽に話ができる友達は、クラスにふたりしかいないし、そのふたりとも、学校の外で遊んだことなんて数えるほどしかない。
休みの日はあたしはいつも自分の部屋で勉強をしていた。特に勉強が好きというわけではないし、何か目標があるわけでもない。将来は男に負けずバリバリ働きたいとか思っているわけでもない。ただ、現在の成績を維持するためには勉強をしないわけにはいかないというだけのことだった。
意味もなく勉強の毎日を送った代償として、中学生の頃に眼鏡を掛けるようになったのが、また権藤先生に付け入られる余地を作ってしまったのかもしれない。眼鏡を掛けている少女とか、見た目は気弱そうだから。
いくら勉強しても視力が落ちない人もいるらしいけれど、羨ましい限りだ。まあ、それは今ここではあまり関係のない話か。
とにかく、大人しい眼鏡女子高生であるがために、あたしはこうして権藤先生に目を付けられ、お尻を触られているのだった。
実際、権藤先生の見立ては正しい。あたしは何をされても大声を上げることなんてできない。痴漢されているから助けてください、だなんて、そんな恥ずかしいことを言えるはずはない。というか、痴漢されていること自体が恥ずかしい。電車に乗り合わせている周りの人に知られたくなんかないし、お尻を触られているところを見られるのはもっと嫌だ。だからあたしは黙っているしかない。権藤先生が飽きるのを待つしかない。
権藤先生がうちの学校の教師であることは初めから知っていたので、一度だけ、「や、やめてください……」と後ろに陣取っていた権藤先生に言ったことがあるのだけれど、当然のように無視された。
それどころか、あたしの言葉は、権藤先生をむしろ増長させることになった。なんだやっぱりこの程度のリアクションしか取れないのか、と思われてしまったのだろう。
あたしとしても、そう何度も「やめてください」と言うのは抵抗があった。同じことをしつこくするのは苦手だ。それがたとえ、正当な権利の元であったとしても。
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