全校集会でお喋りをして罰を受ける1

 毎週の月曜朝に行われる全校集会は、ひたすらに退屈だった。突っ立って先生の話を聞くだけなのだから、全くの苦痛でしかない。だからまあ、ひそひそと話をする子が出てくるのは当然のことだった。これまでは、だからといって別にどうなるもんでもなかったけれど、今日は藤宮先生の機嫌が悪かった。
 全校集会が終わった直後、私のクラスである2年C組だけが体育館に残るよう、藤宮先生は言った。言ったというか、怒鳴り付けたという感じだ。かなり怒っているようだった。ヒステリーな中年の女教師。それが藤宮先生だった。

 私は一言も喋っていなかったし、同じように喋っていなかった子の方がはるかに多かったけれど、C組の生徒が全員残された。
 そのことについて抗議をしようとする子は誰もいなかった。そんなことをしても意味はないのだ。
 連帯責任。藤宮先生はそう言うに決まっている。
 あまりにも理不尽な理屈だけれど、ただの生徒でしかない私たちが先生に逆らうことなんてできるはずはない。他の学校はどうだか知らないが、私の通っている中高一貫の女子校においては、教師の命令は絶対なのだ。中には藤宮先生のように、感情の赴くままに生徒に手を上げる教師もいる。でも逆らえない。
 中等部では特にそうした傾向が強かった。そして私は中等部の生徒であり、藤宮先生は中等部の教師なのだった。

 C組の生徒34人は、体育館の壁際に整列させられた。みんな、壁の方を向いて立っていた。藤宮先生に明言された訳ではないけれど、前例から言って、これからお尻叩きが始まるのは明らかだった。
 藤宮先生とC組の生徒を除いて、残っているのは教師も生徒も誰もいないようだった。体育館の中は静まり返っている。
 藤宮先生は、しばらく私たちを立たせたまま黙っていたが、いきなり大声を上げた。
「壁に手を付け!」
 後ろで発生した突然の大声に、生徒の何人かは飛び上がりそうに身体をびくっと震わせた。私も思わず肩を上下させてしまった。
 普通の中学生にとって、大人に怒鳴り付けられるというのはそれだけで恐ろしいものだ。ましてや私たちは真面目な生徒ばかりなのだから、余計にそうだろう。全校集会中に喋っていた当の本人たちにしたって、別に彼女らが不良であるというわけじゃない。ただ少し気が緩んでいただけだ。
 だからそうまでして私たちを脅かす必要なんて全くないと思うのだけれど、この罰はまあ、生徒を想って実行されるわけではないのだ。ただ藤宮先生の癇に障ったから。それだけ。ただの私的制裁。みんな分かっていることだ。だけど私たちは大人しくお尻を差し出すしかない。

 C組の生徒34人は体育館の壁に手を着いた。
「もっと尻を突き出して!」
 理不尽な要求に私たちは黙って従う。斜めになっている背中を水平に近付け、両足を一歩分ほど後ろに引く。
 しかし藤宮先生は満足していないようだった。
「上半身を倒しなさい! ほら、早く! 足ももっと開く!」
 私たちは隣の子と目を合わせてから、さらに腰を曲げた。背中の角度がほとんど水平になる。
 横髪が垂れてきたので、耳の上に掻き上げたかったけれど、壁から手を離したら何を言われるのか分からないから、仕方なく我慢する。
 足は肩幅の倍くらいは開いていた。もう完全に降参のポーズだ。見方によってはエロいかもしれない。
関連記事

コメントの投稿

エロ小説カテゴリ
RANKING
アダルトリンク
メールフォーム

名前:
メール:
本文: