女子大生ブルマ特訓4 中腰で声出し

 挨拶が終わると練習が始まった。
 しかし一年生の大半は、体育館の隅で声出しをするだけだった。中腰になって両手を膝に着き、延々と「先輩ファイトでーす!」とか「先輩どんまいでーす!」とか言うのである。
 こんなことでバスケの実力が上がるはずはない。そのことは、やらせている方も分かっているので、有望な一年生は別メニューを組まれている。
 学年による上下関係だけでなく、見込みの有る無しによる格差も存在する。それが体育会なのである。全く理不尽な話だけれど、それが現実なのだ。

 一年生のうち、8人が声出し組で、3人が別メニュー組だった。
 私は声出し組に入れられた。別メニュー組の一年生がコートの中に行き、声出し組の一年生が体育館の端に行く中、自分はどうすればいいか分からずオロオロしていたら、キャプテンの樫木さんに「坂上は向こう!」と言われ、コートの外に追いやられたのである。
 まあ、私が練習に参加したら、独壇場になるのは目に見えている。コート内でボールを持った私を止められる子なんて居るはずがない。
 格の違いを見せ付けられる形になるキャプテンの樫木さんからすれば、さぞ都合が悪いことだろう。私が声出し組になったのは当然の流れだ。
 とはいえ、いくら私の方が実力が上でも、今は従うしかない立場だ。私は樫木さんの方を向いて直立不動になり、「はい!」と返事をしてから、体育館の隅にダッシュした。
 屈辱で少し顔が赤くなっていたかもしれない。
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